現代
2028年、89年ぶりに、この谷戸がまちへひらかれます。 長く人の立ち入りが限られてきたことで、三浦一族ゆかりの深谷やぐら群や、三浦半島らしい照葉樹林が残されました。一方で、閉ざされた時間のなかで、生物相の構成や生息・生育環境の状態には課題が生まれ、この土地に刻まれた歴史も、人びとの記憶から遠ざかりつつありました。
わたしたちはこの場所を、人の都合だけでつくり変えるのではなく、土地が積み重ねてきた記憶と環境を受け継ぎ、未来へ向けて育てていく公園を目指しています。現在、開園に向けて専門家による生態系調査を進め、その結果をふまえながら、人も循環の一部となって、多様な虫や両生類、鳥類などが息づく環境を育てなおしていく計画です。同時に、三浦一族をはじめとするこの土地の物語から、過去の営みや選択を学び、その記憶を語り継ぐ人を増やしていきます。
土のにおい、草木のゆれるリズム、土地が持つ記憶、そして自分自身の心の動き。そうした目に見えない機微を感じ取る人が、世代をこえて、一人でも増えていくこと。小さな目覚めが、ここから始まります。